先日、素敵な本をご紹介いただきまして。私のバックグラウンドとなっているものととても親和性があったのでご紹介します。大人も子どもも楽しめる、ハーブのお話しです。
メルヘン館はハーブの香り/阿部登志子著
物語にはそれぞれポエムがつけられ、マザーグースのような、異国の作品のような印象。
物語の世界に引き込まれるような、ちょっと別世界に旅立つような、ポエムがそんな役割を担っているようです。
12のストーリーにはルビが振られ、小学生のお子さんでも楽しめます。各話の最後には、ハーブの解説付き。とても読み応えがあります。
ハーブだけでなく、象徴に関する解説が充実
実際のストーリーは本の3/5ほど。「十二話のメルヘンが楽しくなる基礎知識とエピソード」と名付けられた、物語の背景や、再話する際の裏話がとても充実しています。
綿々と語り継がれている物語には、時代背景や宗教的価値観、そして象徴、シンボルとなるものが込められています。それが世代を超えて心に響いたり、教育的、そしてセラピー的な効果を生み出すことができたりする所以とも言えるのですが、そういった解説がとても豊富です。
赤ずきんちゃんの頭巾が赤い理由
白雪姫のりんごの意味
世界中にあるシンデレラストーリー(私の大好きな鉢かづき姫も紹介されていて感動)
こんなことが、とても読みやすく解説されています。子どもにはこの解説は不要ですが、大人はこういった背景を知ることで、物語をさらに楽しむことができることでしょう。
私は、子育てをはじめてから、ユング派の心理学をベースにした子ども向けのアートセラピー指導者養成の学校に通ったことがあります。物語が好きで、物語がもつ力について学びたかったというのが大きな理由のひとつ。まさに、勉強したのはコレです。
こういう景色は、メルヘンの生まれた風土なのだと気づかせてくれる。
大人も子どもも楽しめて1冊で2度美味しい本!
一見残酷なように思えるストーリーに込められた人生哲学や、昔から語り継がれた教訓。
それらに意識を向けて読むこともできるし、逆にそんなことを意識せず、ただどっぷりと物語の世界に入り込むこともできる、まさに1冊で2度美味しいこちらの本。
大人になってから読むメルヘンの世界は、子どものころとは違う受け取り方に気付けたりして、おもしろいものです。
グリム童話を片手に、森に行こうかな。
キャンドルを灯してする、メルヘンの物語、この秋冬の楽しみのひとつにしたいな。
そんな気持ちにさせてくれる素敵な本でした。
本の手に入りにくいオランダ在住の方、お貸しできますのでお声がけくださいね