自分のルーツを探ったら 15歳、オランダで野球

バリ島、台湾を経た荒井家5人の海外生活。オランダに腰を据えようと移住してから、無事丸2年が経ちました。夏休みが明けてそれぞれが進級し、子ども達の成長に大きな喜びを感じながらも、三人三様それぞれの世界ができつつあり、親元から離れていくことにちょっぴり寂しさを覚えるこの頃です。

※我が家の男子4人。もうしっかり長男が一番の背高さん。

この夏15歳になった長男がオランダで野球を始めて、そろそろ1年になります。野球は彼にとって、自分の出自を示すスポーツのようです。

小学生時代は、毎日お父さんとサッカーに明け暮れ、サッカー選手になりたい!と言っていたこともありました。さらにヨーロッパは言わずと知れたサッカーのメッカ。それなのに、なぜ野球なのだろう?「野球チームに入りたい」という彼の声をはじめて聞いたとき、私たち夫婦の頭には大きなクエッションマークが浮かびました。

「オランダ 野球」、というキーワードで調べてみると、オランダではメジャーではないスポーツで、競技人口は1100人に1人ほど。世界大会に目を向けると、ヨーロッパ勢のなかでは比較的結果を残しているようですが、多くは週末のみの野球選手で、平日は別の仕事をしており、専業の野球選手ではないとのこと。日本人の多く集まるアムステルフェーンという地域では、日本人の子どもたちが多く所属する少年野球チームがあること。

知人に聞き取り調査をしてみても、野球=honkbal という言葉を知らない人もいました。
それでも野球をやりたいという彼の気持ちは変わることはありませんでした。

※試合はたまにしか観に行きません。チビたちが来ると集中できないらしい。

3歳から共に過ごしていない長男の生物学上の父親は小学校野球に始まり、社会人になっても社内の野球大会を楽しみにしていたほどの野球好きでした。大きな影響を受けているのは間違いなく、正直、私と夫は長男が野球を始めたいと言い出した時には複雑な心境でした。折しも思春期、反抗期の真っただ中。こんな親離れの仕方もあるのかと、ため息をついたものです。

野球チームを検索したところ、幸いにも中学生向けの野球チームが自宅から自転車で30分程度のところにありました。10月にシーズンが終了してからチームに所属、冬の室内トレーニング期間を経て、春からは少年野球リーグでの試合に参加しています。13歳から15歳で構成されるチームメイトは15名程度。毎回試合の度に出番が回ってくる程よい人数で、日本の少年野球や部活のような厳しさはなく、もちろんヘアスタイルも自由です。試合中もベンチでふざけあっていたり、和気藹々と、でも時に真剣に楽しんでいます。

※夏の一時帰国に買っていたもの。夏に一時帰国すると甲子園が観られてよい!らしい。

家族内で、野球は見事コミュニケーションツールとしての役割を担ってくれました。育ての父とはキャッチボールやバッティング練習、生物学上の父とは動画を送ってフォームのチェックや野球の相談と、母の出る幕はあまりありません。思春期にぎくしゃくしがちな同性の親や、12年も前に離れた父と良い関係を保てているのは、野球のおかげなのではないでしょうか。

※なんだかんだとトレーニングだバッティング練習だと、父さんにお声がかかり、父さんウキウキしながら付き合ってます。この二人は昔から遊び仲間だからねぇ。

先日の試合では満塁ホームランを放ち、更にピッチャーとしても活躍できたそうで、MAN OF THE MATCHと称賛されたとのこと。プレッシャーに負けない精神力、試合の流れをつかむ運が大事だ、と話す彼の野球生活は、日本的な心と共にあるのだなと感じます。

※この写真は次男撮影のものを拡大カットしたもの。次男は良く観察しているようで、
長男誕生日の時には野球の絵を描いてプレゼントしていました。

マイナースポーツである野球の普及に努めたいと鼻息荒く学校でも野球の話題をしているようで、その魅力にほだされたクラスの友人1人が野球チームに所属し、もう一人の女の子の友人もソフトボールチームに所属するとか。仲間が増えて、とても嬉しそうな長男、勉強にスポーツに友情にと、オランダでの青春時代を満喫しているようです。

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