先日、京都のお友達の家の中庭で、「繁殖して困ってる」というどくだみさんを、活かしてきましたよー。土を触っているときの幸福といったら!どくだみさんありがとう
漢方薬でもある、日本の究極の民間薬「どくだみ」
どくだみは、ご存知のとおり、独特の香りのするハート型の野草。漢方では十薬・魚腥草(ギョセイソウ)と言われるお薬です。英語だとfish mintとか説明してるけど、私の聞いた限りでは、全く認知度なし(笑)
10の効能があるから十薬と言われているようです。膿、腐ったもの、を排出したり、殺菌したり炎症を抑えたりする和のハーブとして覚えておくとよいと思います。使い方は下記に書いてありますので、最後まで読んでね
京都は相国寺さんのお膝元、築98年の古民家の中庭です。どくだみに占領されてるー
チンキを作る場合の、どくだみの採取時期と採取部位。
花が咲く時期の採取が一番薬効が強いといわれています。根っこから全草ひっこ抜いて乾燥させたものが漢方のお薬になっています。
チンキ(チンクチャー)を作る場合、私は葉のみ、花のみを分けて採取しています。葉は洗って乾燥させてから漬込みます。これはカビ対策。茎を入れると、どうしても乾燥がうまくいかなかったりする場合も。花はそのまま。2週間から1ヶ月で漉しとります。
こういったデトックス系の作用の強いものは、私は新月に採取してきたのだけど、今回はそんなことを言っていられるスケジュールではないので、月が欠けていくタイミングに。
採取場所は、猫や犬のおしっこがかかっていないところ、そして空気の汚染ができるだけ少ないところで。
今回のように、豊富に(増えすぎて困っている)ある場合は、選びながら、採取します。虫のついていない、虫食いのないものを、元気に育っている株のものを、そして「呼んでいる」ものを・・・・というと、非科学的ですが、直感というか、手が自然に選んで、採取しているって、あります。やっぱり。
植物を観察していると、日のあたり具合や古い株(どくだみは多年草)などで、葉の具合にも違いがあります。古い株は根が強いし太い。どくだみは、切れた根からも生えるくらい繁殖力が強いものです。
蚊が多いので完全防備。久々の農作業姿だなぁ(嬉)相方は10分くらいで飽きて撤退。私はひとりでずーっとやってた。
お花は美肌に効果あり!採らなきゃ損だよ!
この時期特におすすめなのはお花!!どくだみは、白いがくに黄色い花穂がつくのですが、花粉も落とさないように気をつけながら、洗わずにチンクチャー、焼酎漬けにします。今回、ひらいたばかりの花が多くて、花粉がしっかり残っていたよー。
ガラス瓶に花を入れています。
このチンクチャー、美白に効果絶大。だまされてたとおもってやってみて。2週間から1ヶ月程ホワイトリカー(35度数以上のアルコール)に漬けて、花は漉しとります。これを1割程度、精製水やグリセリン、精油を入れて化粧水にすると、素晴らしい化粧水ができますよー。
アルコールはひたひたに。時間がたつと、お花が浮いてきますが気にしないで大丈夫。常温でキープして、気づいた時に少し振ったりしてあげると浸出が早まるかな。
気になるのは臭い?どくだみのチンクチャーの使い方
お花のチンクチャーは化粧水におすすめですが、葉のチンクチャーも化粧水に使えます。葉の独特な臭い、チンクチャーにすると気にならなくなります。むしろ、いい匂いと感じるくらい。チンクチャー、作っておくとこんなことに使えます。
チンクチャーについての過去記事
虫除けのチンクチャーの記事もありますよ
そして、使い方はこんなかんじ。
◯虫さされ薬として 原液を蚊に刺されたところに。患部を殺菌して炎症を抑えます。
◯うがいぐすりとして お水に落として、うがいに。口内炎や歯槽膿漏を予防します
◯あせも・オムツかぶれに これは本当に効きますよー。化粧水同様にスプレーを作成してシュッシュ。痒みや痛みが収まります。ジャーマンカモミールやラベンダー、ティーツリーなどの精油もあわせるとgoodです。沐浴時に入浴剤としても
◯痔や傷のケアに これはアルコールとして使うのは患部に刺激が強いので、クリームなどにあわせて使います。
作り方は過去記事参照。
精油を使う場合は、トラブルケアバームのレシピを流用するとよいかな
身体を温めたり、炎症を取り除いたり、血行を良くしたりする作用もあるので、そういったケアクリームや入浴剤として使うこともできますね
生葉・乾燥のどくだみの使い方
カビが生えないようにしっかり乾燥させたものは、少し刻んで、除湿剤と一緒にジップロックへ。身体に毒素が溜まってるなーと思う時などは、お茶にして飲むと良いです。アレルギー反応が強いとき、むくんでいるときにも飲んだりしていました。
カリウムが豊富なので腎疾患のある方は注意が必要。なんにしても飲み過ぎはダメですね。カリウムをある程度摂取することで、身体に取り込みたくない「カリウムに似た」物質を取り込まなくて済む「かも」しれない。
生葉は、野で蚊に刺された時に、石で潰したり指で揉んで汁をだして、蚊に刺された所につけると、痒みが収まります。抗真菌作用もあるので、水虫の方なんかは、たくさんの葉をごりごりとすり鉢で摺って、ペースト状にしたもので湿布をすると良いです。
がっつり採りました。ここは、家庭菜園にしたいなぁと言っていました。ミミズやダンゴムシがいっぱいいて、石をどかしたらよい畑になりそうな、美味しそうな(わかる?この感覚)土でした。山椒の木と共存した、京都らしいデザインの家庭菜園にしたら、すごい素敵なことになりそうな・・・という勝手な妄想。
どくだみは、食べられるハーブ。
ベトナム料理だと、ドクダミの生葉を使います。私はまだ本場では食べたことないけど。我が家のチビたちは、かじってみて「うえー」って出していましたが、結構いけるとおもうよ?私。パクチーや香りの強いハーブが好きな方は是非試してみて。
まだ若い葉っぱは、独特の香りも少ないので、天ぷらにするとかね、食べることができます。スムージーを飲んだりする方は、ちょこっと入れてみたりするのもよいと思うよ。どくだみの栄養素、検索してみると侮れないですよー
沖縄やバリ島には、どくだみが自生していない
沖縄に住んでいた時、結構本気で探したけど見つけられなかった、自生したドクダミ。真栄田岬のところにあるという噂は入手しましたが、未確認。栽培、という形ではどくだみは育っているようですが、基本的に自生はしないみたいですね。少し涼しい、やんばるの山の中とかにはあるかもしれない。臭いのない、「似た」葉は見つけました。
同じく南国バリ島でも、どくだみは自生していません。育てようとしても全然大きくならなかったり、枯れてしまったり、育ちにくいようです。ヨモギはぐんぐん育つんだけどね。やはり少し涼しさの必要なハーブなのでしょうね。
家に生えている植物は、その家に住む人と似た環境で生育しているので、本当に助けになります。植物は自分で動けないからね。その土地で生き抜いていくのに必要なエネルギーを自分で生み出すように、適応、進化してくんだよ。住む人が変わると、元気になる植物も変わる。ウソみたいだけど本当の話。私たちは色んなものと共鳴して生きてるんだ。
ということで、今が採り時!みなさんお近くのドクダミ、探してみてくださいねー