一時帰国時に楽しみにしている、日本のオーガニック業界やシュタイナー関連の講座。今回は、有機農園での実習を全学科必須科目にしているという、恵泉女学園大学で行われた、エディブルユニバーシティーという勉強会に参加させていただきました。今日は、写真を中心にお届け。
教育と農、そして食べること
私が食と土が育む子どもについて、考えはじめたのは、今から10年くらい前のこと。農を取り入れた保育園、生活の中でのガーデニング、そして、畑。生産者さんからの直接購入。幼少期の子ども達が土や農に触れること、食べることを大切にすること。それらは、命を育むことだと思っています。
その対象は我が家の子ども達に限らず、自然体験イベントを企画して、一緒に種を蒔いたり、収穫したり、調理をしたり。そんなことを自分の出来る小さな小さな範囲で開催していたこともありました。野菜を食べない子どもたちが、争うようにして食べてくれたり、おうちでもプランターで栽培をはじめてくれたり、子ども達が、自然と触れ合うことに喜びを感じてくれたのが、とても嬉しかった。
しばらく土から離れた暮らしをしていた私達。一時帰国中に、義父の有機農園に行って野菜を収穫したり、たっぷりおじいちゃんの作った野菜を食べることが、子ども達の幸せにつながっているなぁということを本当に痛感している、今。次の暮らしで取り戻したい、農が、土がある暮らし。No soil No life!
エディブルスクールヤードとの出会い
農と食と教育を考える中で出会って、大きく心を動かしたのが2009年の、オーストラリアのパーマカルチャリスト、今は亡きデジャーデンゆかりさんのエディブルスクールヤードの勉強会。学校に畑を作ることで、変わること。
教育現場にある農は、子ども達を、そして地域を育む。情操教育だけではなく、小さな経済や貧困の解決に繋がる現実的な力がある。
日本のシュタイナー教育でも行われる田んぼや農業。バリ島のグリーンスクールでみた、畑のある学校(授業に飽きたら畑に行っていいよーと体験に行った息子は言われていた)
私が実体験として持っている、土と農が担ってくれる私達の体と心を作ることと得ることのできる安心感。それを大学の現場で行うというのはどんな感じだろう。と、とても興味深い恵泉学園大学の取り組み。
生活園芸という必須科目でじゃがいもを育てることから始まる大学生活
命を育てることの共通性
是非足を運んで目で見て欲しい恵泉の教育農場。
澤登先生は、ペアで種まきから収穫までを体験することで、子育てを疑似体験できるといいます。自分で育てた50センチ、3キロの大根や白菜をかかえる生徒さんの写真は、まさに出産後の達成感と充実感にあふれた顔とおんなじでした。
4月に入学してすぐに植えるじゃがいも。ペアになって4株分の種芋を植え、育てるそうです。
雨の中の農園見学
嵐のような雨の中、あまり写真は撮れませんでしたがご紹介
澤登先生ときゅうり。力強く素敵な先生でした。もっとお話を伺いたい。
右側の、しっかり食べられたキャベツがなんだか可愛い。
経済活動に結び付けていくこと
子どもの情操教育としての農業教育との大きな違いは、生産物を生かし経済活動を行うこと。大学内にあるオーガニックカフェでは、実際に生徒達がカフェを運営しています。手作りのカレーとバナナケーキ、そしてコーヒーをいただきました。
ビオフォルム環境デザイン室の山田さんデザインのカフェ。廃校になった高校の校舎を跡地利用
福島県のものも、放射性物質未検出のものを使用。販売もしていました。
熊本県のオーガニックのお煎茶や、フェアトレードのコーヒー豆なども販売されていました。学内でオーガニック食品が手に入ることの豊かさって、すごいなぁ。。。自分が大学生の頃にはまったく想像していない世界がここにはあった。
食品だけではなく生産物でリースや押し花を作ったり、生活の中に生かしていく知恵。学校という学びの場が暮らしに直結していること、これこそが本当の教育だなと思います
是非実際に足を運んで欲しい
言葉にならない生命力と、未来への希望をもらった恵泉女学園大学の一日。外部の人が入れるオーガニックカフェのほかにも、公開のイベントなども行われているようです。また折を見て是非訪れさせていただきたい場所です。
恵泉女学園大学
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多摩という土地とは縁があり、住んだり、お仕事をしたりすることが多かった場所。今日もあぁ多摩だなぁという、空気感と、土地のエネルギーを感じることができました。
今日はたくさんのかたとつながり、共感できて嬉しかった。ありがとうございます