自然派日焼け止めを考察してみる。自作でアロマ日焼け止めは作れるけれど、ちゃんと掘り下げて勉強してみましょうその1

一気に春、いや、夏がやってきた台湾!強い日差しに、クラクラしてしまいます。冬の間使っていなかった日焼け止め、そろそろ必須の季節がやってきました。今日は、日焼け止めのレシピをご紹介する前に、市販の日焼け止めや、自作の日焼け止めについて考察してみたいと思います。翌日の投稿にはレシピを掲載しています。こちらもあわせてどうぞ。

職業柄?日焼けをしてきた人

陽明山という、台北近郊の山に早朝から出かけて行った相方。数時間の山での滞在で、見事に日焼けをして帰ってきました。全体的に日焼けをするならまだ良いのですが、演奏をしていたので、首と前腕(肘から手首の部分)の陽の当たる側だけ日焼けしてる。
yasuhitoarai
写真はsamadhibowl.comより。
こういった体勢で演奏をしています。首と、腕、焼けそうですねー。

一晩経っても、まだ赤みがあります。体内に熱がこもってしまったようで、昨夜はクーラーをガンガンにつけてソファで寝てしまいました。

ちなみに私自身も、肌が白いので、すぐに赤みが出てしまいます。さらに、市販の日焼け止めでは、赤ちゃん用を使っても汗をかくと肘の内側が赤くただれてしまうので、現在では、自分で日焼け止めを作成しています。
flower in taipei

紫外線反射剤と紫外線吸収剤の違い

日焼け止めは、紫外線反射剤(散乱剤)である、酸化亜鉛や酸化チタン(二酸化チタン)、または紫外線吸収剤で皮膚に膜を貼るように、粒子をのせることで、皮膚が日焼けするのを防ぎます。私の知識をまとめてみるとそれぞれ、こういった特性があります。

反射剤は、物理的に皮膚の中に紫外線が入るのを防ぐので、配合が多ければ多いほど効果がでる。でもその分白浮きしたり、キュッキュっとしたような、滑りの悪い付け心地になります。
紫外線吸収剤は、細胞に紫外線が入ってメラニンの生成を抑える(熱や赤外線に変質させて放出させる)効果があるので、肌の表面で化学変化が起きるため、肌負担が少し強い。しかし、白浮きしにくいのでSPF値を高くすることができる

紫外線吸収剤は、カタカナ文字の有機化合物で、覚えられないのですが、日本でいくつか認可されているものがあります。しかし中には発がん性があるという情報も。

環境に優しいもの、お肌の弱い方向けのブランド、赤ちゃん用の日焼け止めなどは、肌負担を軽減するために、そして環境への負荷を懸念して、「紫外線反射剤」のみが使われていることが多いです。

パックスナチュロン とか

ヴェレダ とか

ドラッグストアで買える、キュレルなども「紫外線吸収剤不使用」をうたった日焼け止めを販売しています。私が製作しているものも、紫外線吸収剤は使用していません。
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では紫外線反射剤は本当に安全なのか

酸化亜鉛は、抗菌作用と収斂作用(引き締める作用)、そして紫外線を反射させる作用があります。特にUV-A波のカットが得意。そのため、止血剤や軟膏(患部を乾燥させて止血するためのものなど)に配合されていたり、お肌を引き締める化粧水、デオドラントスプレーなどにも配合されています。

酸化チタンは、二酸化チタンとも表記されます。酸化と二酸化じゃ違うような気がするんだけど、同じらしい(英語表記もそれぞれあるのですが、物質としては同じ化学式です)。化粧品はもちろん、ペンキなどの顔料にも使われています。特にUV-B波のカットが得意。紫外線を反射させる作用はあるのですが、光酸化作用という作用があって、光にあたることで活性酸素を発生させます。これが、いわゆる「光触媒」といわれているもので、エアコンの抗菌フィルターとか、フェイクの観葉植物で、空気を綺麗にするものとか、家電製品の汚れにくくなるような加工などにも使われています。

UV-A、B両波をカットするために、酸化亜鉛と酸化チタンはブレンドして使用することが多いです。現在では、私もそうしています。

活性酸素を発生させる、ということは、お肌上では起きると、シミの生成等のエイジングに繋がる。お肌に使用する酸化チタンには、「コーティング」が施されていて、酸化を防ぐようになっていることが多いです。このコーティング剤が、シリコンだったりポリマーだったり、フッ素だったりすることがあるので、要注意。日本はまだまだ合成ポリマー使用の酸化チタンが多いようです。お店によっては、こういった(植物由来だったとしても)合成で作られたものについて、原料由来などが記載されています。マンディムーンは、ステアリン酸や水酸化アルミニウム、シリカが多いです。ここらの安全性も、色々調べてみたりしています。コーティングフリーのものも以前は販売していました。

酸化チタン、酸化亜鉛ともに問題となっているのが「ナノ化」した商品について。クリーム状ではなく、パウダー状のファンデーションやデオドラントは、呼気から吸い込む可能性が高い?ので、特にナノ化したものは使わないほうが良いという説と、ナノでも大丈夫、という
話もあって。ここら辺はまだまだグレーゾーンです。

私の愛用のマンディムーンも、念の為お問い合わせをしたら、「微粒子」の記載のあるものは、ナノですね。商品説明にも、粒子のサイズの単位が「nm」になっています。マンディムーン、すごく親切に、そしてすぐに回答をくれるのでありがたい。

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ナノについては、こちらサイトがとても分かりやすいと思います
化学物質問題市民研究会

この二つの物質について、さらに調べていくと、気になる記述も見つけたので、さらに学びを深めていきたいと思います。

sunscreencream

総合してみると

日焼け止め製作の現状での最良案としては

◯紫外線反射剤のみを使用
◯できれば酸化亜鉛を多めに
◯酸化チタンは使うならコーティングされているものを。ただし何でコーティングされているかはチェックが必要
◯ナノ化されたものはできるだけ使わない(今ほとんど手に入らない)
◯帰宅したら、すぐに洗顔して肌上での活性酸素の発生を最小限に

これは、ファンデーションなどでもいえることです。オーガニックだから、ナチュラルなミネラルファンデーションだからといって過信せず、ちゃんと調べて、やっぱり帰宅したらすぐに落とす必要がありますね。

えぇい!めんどくさーい!という方

わずかですが、紫外線を防ぐ効果のあるキャリアオイルもあります。代表的なのがラズベリーオイル。その他にも、ヘンプシードオイル、ココナッツオイル、カメリアオイルなどなど。こういったオイルは塗布するだけで微量ですが紫外線を防いでくれます。赤ちゃんやお肌の敏感な方はこういったものでもよいかもしれません。あとは個別にご相談ください。

あとは、大事なのはサングラス。紫外線は目から入り、体内や皮膚も日焼けします。私は目の色素が薄くまつげもまばらなので、とても日差しが眩しく感じますので、可能な限りサングラスをかけたい(もう、似合うとか似合わないとか言ってられないっす)人なのですが、やはり、サングラスをかけていると皮膚の日焼け度合いは違うと思います。

続きまして、明日はおうちで作成できる日焼け止めのレシピをご紹介しますね

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お読みいただきありがとうございます。

アロマやハーブについては、実験や考察的な内容も含みます。制作は自己責任で。正式なレシピは、ご自宅で好きな時に学んで質問できる、オンラインテキストの販売を行っています。

 

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