5/19は香育の日 子ども達に、香りを使ってできること。

無事日本についています。ヒノキの花粉症かと思ったら、台湾で発熱していた、チビふたりから見事に風邪をうつされたらしく、体調不良です。あはは。明日は葉山のイベント、日曜日は名古屋です。

私たちの日常にある香り

今日は5月19日、「香育の日」です。香りにまつわる言葉だと、今は日本では「香害」という言葉のほうが知られていますね。衣料芳香剤や香水の香りによって、体調不良を訴える方がいて、消費生活情報ネットワークにも、香りについての相談件数が増加しているそうです。香りを愛するものとしては、悲しいですね。

五感というのは、私たち個人が外部とのつながりを実感する、大切な器官だなと思います。私たちがひとりではないと、(嫌でも)感じさせてくれるのは、この五感があるから。普段嗅いでいる香りは、私たちの周りの環境を表し、そして私たちの体内に入っている。私たちの肉体や心の一部は、私たちが日常的に嗅ぐ香りで構成されているといっても過言ではない。

アロマやハーブの香りを嗅がなくても、日常的にある香りがある。

お米が炊ける香り、しいたけのだしの香り、お味噌の香り、グリルされたハーブとお肉の香り、水場の臭いや、下駄箱の臭い、おばあちゃんの箪笥の臭い。

香害を恐れるあまり、そして外部からの侵入を断って独立を保ちたいがために、「無臭」を求める風潮にあるのが、現代社会だなぁと思う。

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香りが私たちの身体や心にもたらすもの

香りに含まれる化学物質の害、とかそういう話は今回は置いておいて。

香りは大脳辺縁系へ届き、内分泌系や自律神経系などに影響を及ぼします。プルースト効果と言われる、記憶に結びつく作用が香りにはあります。

このあたりは、基礎講座でいつもお話しています。その「香りの作用」を、自分の生活の中に落として考えてみると、私たちって結構香りに影響をうけていることに気づく。元気を貰ったり、目が覚めたり、嫌な気持ちになったり、昔を思い出したり。

今、私は子ども達をじじばばの元へ送り出し、明日のイベント準備の前にこのブログを書いているのだけど、お供はコーヒー。鼻の調子が悪くても、口から、そして効かない鼻からかすかに抜けるコーヒーの香りは、私をリラックスさせてくれる。温かさと共にね。

この生活の中にある香りに気づいたり、意識的になることというのは、子どもの情緒を育てることに繋がると、私は考えている。香りで心が動くからだ。

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台湾のお散歩で子ども達が出会った香りたち

いつも行っていた公園には、キンモクセイの花が咲いていた。私は10月生まれて、キンモクセイは誕生日を思い出す秋の香りのイメージだったのだけど、台湾だともっと薄い色のキンモクセイが3月4月くらいに香っている。公園のベンチも、良い香りのところを選んで。

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くちなしの花も、子ども達が発見した「いい香り」
公園帰りに疲れて、抱っこーーって愚図っているときも、花壇に植えられたローズマリーを嗅ぐと、ニコニコに。自分の手についた香りをずっと嗅いでいて、私にも嗅がせてくれる。

香りを発見したときの、子どもの顔のキラキラは、涙が出そうなくらいに美しい。
お茶のにおい、土のにおい、甘いカステラのにおい、臭豆腐のにおい、スパイスのにおい
台湾暮らしでもたくさんの香りを嗅いできた子ども達。それらは体内に取り入れられて、彼らの中の「何か」になったはず

こうやって、台湾の香りを思い出して涙が出そうになるのは、プルースト効果かな(笑)行く場所場所で、色々な香りを嗅いで来たんだなぁ、私たち。

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コミュニケーションのために。子どもと大人を繋げてくれる香り

あまり、感情のわかりにくい子どもでも、香りを一緒に嗅いでいくうちに「あぁこういうのが好きな子なんだなぁ」と気づくことがある。大人でもそうです。意外な一面を香りから見つけたりする。
子どもが良い香りだと思うものを受け容れること。共感すること。それは、子ども達の安心に繋がる。そして、そこに触れ合いが生まれたら完璧。

私に香りを教えてくれた最初の先生は、コミュニケーションにアロマを使う先生だったので、私は今でも、アロマはコミュニケーションツールだと思っています。

それは自分と人との、自分自身との、そして、自然との。

私がヨーロッパ圏に憧れる理由のひとつは、彼女達にはハーブの文化があるからだ。子どもでも当たり前のように「眠れないときはラベンダー使うんだよ」ってお母さんから教えてもらって、知ってる。そんな会話が当たり前の中で、子どもを育ててみたいのだ。そんな子ども達と、(私が)遊んでみたいのだ。

一方、日本の薬草文化は受け継がれているだろか。ドクダミのにおいや、庭の甘夏の花の匂い、登った木の皮の乾いた香りの中で、私は育って来た。おばあちゃんとアマチャヅルを摘んだりしたことを、私も子ども達としているけれど、それが彼らの生活に浸透しなければ、子ども達は自分の子どもとそれを行うことは、しなくなるだろう。

もっと学んで、自分の中に落とし込んでいきたい。それを伝えていきたい。今、私をサポートしてくれている植物たちを。

ヨーロッパ滞在で、そんなことにもヒントが貰えたらいいなって考えています。
みなさんもせっかくの5月19日、自分と香りについて、一度考えてみませんか?

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お読みいただきありがとうございます。

アロマやハーブについては、実験や考察的な内容も含みます。制作は自己責任で。正式なレシピは、ご自宅で好きな時に学んで質問できる、オンラインテキストの販売を行っています。

 

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